ラヴィ・シャンカール・プラサード通信IT大臣は12日、ケーララ州イドゥッキ県に、政府が推進する「農村高速ブロードバンド・ネットワーク」を開設したことを、公式声明の中で述べた。
ザ・ヒンドゥその他各紙が報じた。
プラサード大臣は今回の試みが、インド政府の掲げる「デジタル・エンパワーメントの新時代」の幕開けとなったと述べている。
このプロジェクトは、インドにおけるデジタル格差を埋めるための大きな一歩として期待されている。
今回、イドゥッキ県で展開されたのは、「NOFN(National Optical Fibre Network:国営光ファイバネットワーク)」と呼ばれるプロジェクトで、具体的には、インド国内25万箇所に存在するとされる、小規模町村を治める議会単位である「グラム・パンチャヤット(gram panchayats)」すべてを、光ファイバー・ケーブルによる共通プラットフォームで繋ぎ、6億人の農村住人をブロードバンド光ファイバー・ネットワークに繋ぐことを目標としている。
ちなみに今回NOFNが展開されたイドゥッキ県のパンチャヤットには、道路も通じておらず、電気や上水道も通っていない。
ケーララ州はインドで最も識字率の高い州として知られ、インターネットへの接続が整備されることによりもたらされる経済発展の機会、さらに携帯電話事業やケーブルテレビ事業はもちろん、電子商取引やITアウトソーシング、電子バンキング、電子教育や電子診察などといったサービス拡充にも、新たな道が開かれることが予想される。