フリーランス翻訳者として自宅にこもりがちになると、日光浴の機会が激減して、気づいた時には顔色が青白くなっており、また人と会うこともせず黙々と作業に没頭してばかりいると、精神衛生状態もあまりよくない。
そんな欝々としがちな心身に風を通すためにも、近所のカフェを開拓し、散歩がてら気ままに出掛けて行くことも時には大切だ。
そこで今朝はカルヤニナガル(Kalyani Nagar)で韓国人が経営する「London Muffin」へ、午後からは同じくカルヤニナガルの「The Flour Works」へと、カフェをはしごして仕事させてもらっていた。
うち「London Muffin」については、写真を撮ることをうっかり忘れてしまったので別の機会にリポートしたい。
「The Flour Works」は確か5~6年ほど前にオープンした当初は、どちらかと言うとしっかりめのレストランといった雰囲気で、コーヒーもブラジルとかコロンビアのスペシャルなんちゃらとか、やたらオシャレっぽさを追求したような高いグルメコーヒーしかなく、パソコン持参で何時間も居座れるような店ではとてもなかった。
ところがこの数年で少しずつ趣向が変わり、軽食やビールも提供するようになったり、カプチーノやカフェモカなど通常モードのカフェメニューが充実、青々とした木々に囲まれた店の戸外にもテーブル席がたくさん作られて、軽いミーティングなどでも利用しやすくなった。
もちろんフードも、軽食からしっかりめのブランチ的なプレートまで種類が豊富になった。
わたしはこういう店に来たら、まず庭のテーブルに陣取り、注文を済ませたら、しばらくは何も考えず、椅子にゆっくりもたれて頭上の木々を見上げ、枝がさわさわと風に揺れる様子をぼんやり眺めているのが好きだ。
うっそうと茂るホウオウボク(Gulmohar)の枝が、ちょうどよい日よけに。
今日もそうして束の間の贅沢な時間を過ごしていたはずだったのだが、ふいに右からビリー(インドの葉巻タバコ)の強烈な煙の臭いが漂ってきて、思わずむせた。
ふと見渡すと、戸外のテーブル席のほとんどは喫煙者で埋まっていて、風向きによってはかなり煙たい。
コーヒーもまあまあおいしいし、お布団で寝ているかわいい老犬を眺めてほっこりできるので、お気に入りの店であることは確かだが、今日ばかりは煙もくもくに負け、けっきょく予定の時間より1時間くらい早めに自宅へと退散したのだった。
ちと残念だったな。
The Flour Works
Commercial 3, Nirvana, North Avenue,
Between Jogger's Park and ICICI Bank,
Kalyani Nagar, Pune
Phone: 020 30162094
ここで飼われている老犬くん(左端で寝てる)のお友達の野良くん。
怪しい犬が通りかかると、ぐったり寝てたはずの老犬くんがむくっと起き上がり、
この野良くんを従えて、勇ましくパトロールに繰り出す。