野良動物たちに慈悲深い、インドの辻の人たち

 

Posted on 19 Jul 2016 23:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

野良犬をいじめる心の荒んだ人もいますが、おおむね餌をあげたり、かわいがる様子を目撃することが多いです。



*The picture from The Better India

犬や猫のみならず、牛、ロバ、馬、サル、リス、果ては象までが路上を闊歩するインド。

さすがにプネやムンバイなどの大都市では、大型の野良動物を見かけることは減ったが、野良犬はまだまだたくさんいる。

ところが割と多くの人が、こうした野良犬たちに餌をやったり、かわいがっている光景もよく目にする。
またプネの衛生局が定期的にバンで周り、野良犬たちに避妊手術や狂犬病ワクチン摂取を施して、また路上に帰しているという例も聞いたことがある。
だからなのか、今のように繁殖の季節を迎えた雨季、犬たちは気性が荒くなるとされているが、少なくともプネの路上で暮らす犬たちは、心なしかのんびりしている。

本日付の「The Better India」では、ムンバイで家事働きをして生計を立て、自身の家はウサギ小屋のように狭小に5人も暮らす劣悪な環境にも関わらず、野良動物を保護して世話をしている22歳の女性を紹介していた。

Domestic Help Uma Shetty Rescues Stray Animals, Provides Shelter in Her Own Hut in Mumbai - The Better India

ウマ・シェティ(Uma Shetty)さんが野良動物の世話をするようになったのは6年前。
最近は、袋に詰められてゴミ捨て場に捨てられていた、7頭の子犬を保護した。

傷ついた動物を見つけるといてもたってもいられず、動物病院に連れて行き手当てを施してもらうため、4世帯の家庭で働き得た6,000ルピーの収入はすべてなくなってしまう。

シェティさんの住む地域には、やり場のない生活の不満を動物の虐待という形で発散しようとする卑劣な人も多いという。
シェティさんによれば、インド刑法第503条では、動物に対するみだりな虐待禁止を定めている。

なお今日はフェイスブック(Facebook)でも、このように愛らしい投稿も見つけて思わず釘付けになってしまった。


(要約)
このかわいらしい子犬を、今日モールの出入り口で見つけたの。通りかかる人ひとりひとりの足を舐めて、飛びついて、、、まるで「抱っこして」って言ってるみたいで、わたし、思わず立ち止まってしまったわ。でも、わたしのほかは誰も立ち止まりはしないし、むしろ追い払おうとしていたのが悲しかった。それでもこの子はあきらめないの。だからわたしが行って、望みを叶えてあげたわ。抱っこしてから、守衛さんや周りの人に聞いてみたけど、今日になって突然、どこからか現れたんですって。でもバイクだったから仕方なく下ろしたんだけど、この子ったら500メートルほども走ってついてきちゃうのよ。今は友達の家を借りてこの子を保護しているわ。とても可愛い子よ、どなたかもらってくださらないかしら。名前は「ハッチ(Hutch)」、だって、どこまでも付いてくるから。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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