ニルギリからサウラーシュトラ、バスター、ラヴタールへ、ハイパー・ローカル料理巡り
Posted on 16 Mar 2025 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
調べてみると、「アジアハンター」の小林さんがご著書などですでに探訪された料理や食材も多くありました。すごいな。
「The Hindu」で、さまざまなハイパー・ローカル料理を紹介しており興味を引かれた。
From the Nilgiris to Saurashtra, we explore the unique flavours of hyper-local cuisines of India
トップバッターは、タミル・ナードゥ州ニルギリ地方発祥、ポルトガル、イギリス、南カルナータカの料理の影響が融合したとされるバダガ(Badaga)料理で、ヒエやラギなどの雑穀、葉野菜、ジャガイモ、多種の豆を使うのが特徴で、州内他地域の料理と比較すると、かなりマイルドなようだ。
バドゥ・ウトゥッカ(badu uthukka、羊肉のカレー)、バッカナイ・モッタイ(Baccanai mottai、卵のパニヤラム)、スッタ・バドゥ(sutta badu (fire roasted pork、豚肉のロースト)、アヴァライ・ウトゥッカ(avarai uthukka、豆のカレー)、ハッチカイ(hatchikkai、ココナッツミルクを添えたポップキビ)など、そしてジャムンの樹皮から作られた酒、パッタイ・サラヤ(pattai saraya)がある。
次はグジャーラート州サウラーシュトラ地方のカティヤワディ(Kathiyawadi)料理で、甘い味付けで知られる一般的なグジャーラート料理と大きく異なる。
乾燥した気候のため、バジュラやジョワールなどのキビ類や、ひよこ豆の粉を使った料理が主となる。
セブ・タメタ・ヌ・シャーク(sev tameta nu shaak、スパイシーなトマトとセブのカレー)、ドホクリ・ヌ・シャーク(dhokli nu shaak、ひよこ豆の粉のキューブのグレービーソース添え)、バーレラ・リンガン(bharela ringan、ナスの詰め物)、リンガン・ヌ・バルトゥ(ringan nu bhartu、スパイス入りの焦がしナス)などがあり、「ほとんどがグルテンフリー」。
チャッティースガル州南部、オリッサ州、アーンドラ・プラデーシュ州、マハーラーシュトラ州に隣接する地域のバスター(Bastar)料理は、マフワ(Mahuwa、Madhuca longifolia)の花、タケノコ、野生のキノコ、サラ(sal)の葉など、森の珍味を材料とする。
小麦、スパイス、茶を使うのは英国の影響とされている。
アマート(aamat、竹筒で調理する酸味のあるスープ)、チャプラ・チャツネ(chapra chutney、赤アリのチャツネ)、プドガ(pudga、葉で調理した肉)、ガル・マティ・ベーラ(gar mati bhela、泥で焼いた卵)、アールサ(aarsa、米とジャグリーのデザート)など、そしてサルフィ(Salfi)と呼ばれるヤシをベースにした酒、乾燥したマフワの花から作るワインがある。
ラヴタール(Ravuthar)料理は、ペルシャ、トルコ、タミル・ナードゥ州、ケーララ州の伝統的な調理法を取り入れ、さまざまな文化の影響を受けている。
マトンカレーに米粉の団子であるティッカディを加えるほか、マレーシア料理の影響がうかがえるジャラー・ドーサイ(jalar dosai)や中東のバスブーサに似たダム・アダイ(dum Adai)など、主な材料は米とココナッツ。
また、残り物のビルヤーニーに水を加えて一晩置き、スパイスを加えてワダの形に成形したものを揚げるで作るビルヤーニー・ヴァーダ(Biryani vaada)がある。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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