今やインド全土に展開する一大モモ（Momo）チェーン、「WOW Momo」の創業者をはじめ、ネパール出身の大実業家について紹介する記事を見つけた。

Nepali dreams blossom in India’s economic landscape

ネパール出身の実業家ユブラジ・バラル（Yubraj Baral）さんは、グルミ（Gulmi）県で13人兄弟に生まれた。
早くして母親が亡くなり、仕事を求めてインドに出稼ぎに行った兄たちに代わり、幼い弟たちの世話を任ってきたユブラジさん。
数年後、兄たちと同様、インドに出稼ぎしたユブラジさんは、ムンバイーで食器洗いや荷役などの雑務で日々の糧を稼ぎ、ほどなくして運送会社や宅配会社の管理職に昇進した。

1990年、ユブラジさんは一念発起して起業、宅配便会社「Baral Express Service（旧Lopo Royal Express Service）」を設立し、兄弟とともにインド全土にサービスを提供した。
業界の限界を感じた2013年、同社を物流会社「Baral Logistics」に転向させ、さまざまな挫折を経験しながらも忍耐強く事業を継続、ほどなくしてインドで存在感を拡大する電子商大手アマゾン（Amazon）の物流パートナーになるなど、主要ブランドとの提携を確立した。
その事業は今や年間売上高10億ルピーを超えるほどになり、24時間年中無休で営業している。

チトワン（Chitwan）県出身のビシュワ・シャンーティ・シュレスタ（Bishwa Shanti Shrestha）さんは、デリーで美容師として働きながら、起業を夢見てきた。
大都市で成功することは容易ではなかったが、ひるむことなく2001年、友人とともに自分のサロン「Hair n Shanti」を立ち上げた。
店は順調に人気を集め、現在はデリー、グルガオン、ノイダで10店舗を構えるまでになった。
1日の平均売上高は10万ルピーを超える。
さらに母国ネパールにも14店舗を展開、経済成長に貢献している。

ラーム・ネパール（Ram Nepal）さんの父はパルパ（Palpa）県出身で、デリー開発庁（DDA）で働いていたため、12歳の時に父親に連れられてデリーに移住、学校教育を終えた後、父と同じDDAで月給175インドルピーで働いた。

その後、民間の縫製会社での職も確保、残業に勤しむなどしてDDAを超える収入を確保、公務員を辞めて縫製会社に絞り、起業を目指してさまざまな役職に就くことになる。
ラームさんは現在、150名を雇用し、10億ルピー規模の年間売上高を誇る「Royal Collection」という縫製工場のオーナーとなっている。

ハリドワールを拠点とする総合小売業「Patanjali」の経営者アチャリヤ・バーラクリシュナ（Acharya Balakrishna）氏と、コルカタを拠点とする「置く「WOW Momo」の創業者ビノド・フマガイ（Binod Humagai）氏は、今や国内津々浦々で見かけないことはないほどのブランドを築いているが、ネパール人のサクセスストーリーの、ほんの一部に過ぎない。

かつてインドに移住するネパール人とはグルカ兵か、住宅、ショッピングモール、ホテル、レストランの警備員として働く例が多かった。
現在は実業家のほか、公認会計士、医師、看護師、技術者など、高等教育を受けたネパール人たちがインドで働く例が増えているという。

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