2023年1月、インドに帰ってきた
Posted on 15 Jan 2023 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh
決して誇れることばかりではないけれど、ここは、わたしの国なんだ。ちなみに写真は空港で見かけた、「査証アプリ」なるものの登場を知らせる広告です。
ほぼちょうど2か月ぶりにインドに戻った。
ムンバイーに到着したシンガポール航空機内で、シェルフの荷物を取ろうとしたら手が滑ってよろめき、とっさにそばにいたおじさんの手をつかんだ。
おじさんもしっかり支えてくれたけど、かなり強い力でつかんでしまったので、「すみません、だいじょうぶですか」と尋ねたら、おじさんは「君こそだいじょうぶか」と返してくれ、にっこりして「Welcome to India」と言ってくれた。
インドに帰ってきたんだ。
今回、預けた手荷物2個のうち1個は次の便でくることになったことを、シンガポール航空からのメールで知った。
空港で手続きしようとカウンターに行ったら、スタッフの女性はスマホでドラマの動画に熱中しており、舌打ちしながら「邪魔すんなよ」と言われた。
こんなことぐらいで腹を立てても仕方ないから、無視して別の人に声をかけたけどさ。
インドに帰ってきたんだ。
遅延した手荷物は、明日の朝に到着する便に乗って来るとのことで、自宅まで配達してくれるよう手続きを済ませた後、税関の列に並んでいたら、小さな子どもが「喉が渇いたよぉ、水が欲しい」と泣いていた。
厳めしい税関の職員が、おもむろに私物収納用のロッカーを開け、そこからミネラルウォーターのボトルを出して、男の子に差し出した。
母親はそれを、礼を言うでもなく当然のように受け取った。
インドに帰ってきたんだ。
帰り道、ハイウェイ入口のサイオン(Sion)あたりで、交通事故が発生したばかりと見受けられる現場を通りかかった。
バイク2人乗りだったようで、若い男性が折り重なるように倒れ血を流しており、乗っていたと思われるバイクははるか前方に転がっていた。
2人とも意識がなく、周囲の人がゆすったりして声をかけていた。
ほどなくたくさんの人が集まってきて、怪我人たちを保護したり、救急車に電話をかけたり、事故車のバイクを道路の脇によけたりしていた。
わたしは、2人の怪我が命に別状ないものであるよう祈ることしかできなかった。
熱い道路に流れる血は、みるみる乾いていった。
インドに、帰ってきたんだ。
本日最も読まれている記事
1 購入後半年で故障したフォッシルのスマートウォッチを巡る、意外な顛末 Posted on 16 Sep 2019
2 マカール・サンクランティ Posted on 15 Jan 2016
3 フィンランド・インターナショナル・スクールがプネーに開校 Posted on 12 Jan 2023
4 日本人と顔立ちがよく似た「セブン・シスターズ」北東部の女性、人種差別に立ち上がる Posted on 18 Mar 2017
5 インド空軍(IAF)で、初の女性戦闘機パイロットが誕生 Posted on 22 Feb 2018
本日の練習
About the author
|
|
Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
|
User Comments