オディシャ州ガンジャム(Ganjam)県、ポダンペタ(Podampeta)村のルシクルヤ(Rushikulya)川河口付近で、今月中旬ごろから大勢のヒメウミガメが産卵のために河岸に上がってきており、住民らが総出で保護している。
プレス・トラスト・オブ・インディア他が報じた。
森林局によれば上陸したカメは、およそ20〜25万匹ほどにものぼると試算されている。
漁業で生計を立てる世帯が大半を占める住民たちにとって、カメは「クールマ(Kurma)」と呼ばれヒンドゥ神ヴィシュヌの化身とみなされており、その上陸は幸運の兆しであると喜ばれている。
そこで漁業用ネットを張って外敵の侵入を防ぐなどして、カメたちが産卵を無事に終えることができるよう協力しているというわけだ。
「海岸沿いに並ぶ家の中に迷い込んでしまうカメもいる。その場合は元の産卵場所に戻してやるよう呼びかけている」ある住民。
この珍しい自然の営みを一目見ようと、周辺のアーンドラ・プラデーシュ州や西ベンガル州などからも、たくさんの野生生物や自然愛好家、研究者などが訪れているが、カメの産卵を妨げることがないよう、一部に入域制限がかけられている。
ルシクルヤ川の河口付近は、インドでも2番目に大きなヒメウミガメの産卵地として知られている。