インド前首相、マンモハン・シン氏が、インドと日本との絆作りに貢献したとして5日午前、皇居で開催された秋の叙勲の大綬章親授式において、天皇・皇后両陛下より、インド人として初めて桐花大綬章(The Grand Cordon of the Order of the Paulownia Flowers)を授与された。
プレス・トラスト・オブ・インディアはじめ複数のメディアが報じた。
在インド日本大使館によれば、新首相は過去35年間に渡り、日本とインドとの関係強化と友好のため、多大な貢献をしてきた人物として受章者に選ばれた。
これを受けてシン元首相は声明の中で、「日本の方々とその政府より寄せられた、愛情ある配慮を謙虚に承りたい。インドと日本との関係を深め、相互繁栄のために働きかけることは、首相としての任期中のみならず、公務員としての職務の大部分を賭した目標であった。特に興隆するアジアで、ともに重要な国として栄えるインドと日本は、過去10年あまりの間、共通する価値観と関心領域にもとづき、新たな関係を確立してきた。このことに、引き続き大いに期待と希望を抱いている」と述べた。
2004から10年間、インド首相を務めたシン氏は、夫人とともに皇居での親授式に出席した。
今年はシン首相を含めて、57名の外国人に勲章が授与された。
勲一等旭日桐花大綬章の戦後受章者としては、岸信介元首相や、井深大ソニー創始者、松下幸之助パナソニック創始者ほか、外国人ではダグラス・マッカーサー元駐日連合国軍最高司令官などが名を連ねている。