リオ・パラリンピック、高跳びでインドに12年ぶりの金メダル

 

Posted on 10 Sep 2016 23:00 in インドスポーツ by Yoko Deshmukh

パラリンピックもスター・スポーツ(Star Sports)で放送してくれないかな。



リオデジャネイロで開催中のパラリンピック、2日目となった10日、高跳び競技で、タミル・ナードゥ州マリヤッパン・タンガヴェル(Mariyappan Thangavelu)がT42種目(切断または機能)高跳びで1.89メートルを記録、インドに12年ぶりに金メダルをもたらした。

本日付の「The Better India」が伝えたところによると、マリヤッパン選手が本日の栄光を勝ち取るまでには、他の多くのアスリート同様、幾多の苦難を乗り越えねばならなかった。

Parlympian Gold Medalist Thangavelu Mariyappan’s Story Is Truly Inspiring for so Many Reasons - The Better India


タミル・ナードゥ州ペリアヴァダガンパティ(Periavadagampatti)という小さな村出身のマリヤッパン選手は、5歳の時、通学途中に飲酒運転のバスに脚を轢かれ、その事故で右脚の機能を完全に失った。
その際の治療にかかった30万ルピーのローンは、野菜売りで生計を立てる母親が、今でも返済し続けているという。

しかし、こうした苦難にもめげず、スポーツに関心を抱き続けてきたマリヤッパン選手、14歳の時に学校の教師のすすめで高跳びに挑戦することを決めた。
最初に参加した、障害の有無が問われない全参加型の大きな大会で2位を勝ち取り、才能を見出された。

2013年の全国パラ陸上競技選手権大会で、現コーチのサチィヤナラヤナ(Satyanarayana)氏と出会い、鍛錬の場をバンガロールに移した。
2015年には世界1位に躍り出た。

「変形した右足の親指が勝利のお守り」と語るマリヤッパン選手。
スポーツ省では金メダリストに750万ルピーの賞金を授与することになっているほか、同州のジャヤラリター(Jayalalitaa)州首相は、マリヤッパン選手に2,000万ルピーの賞金を約束している。

Rio Paralympics: Jayalalithaa announces Rs 2 crore award for gold medallist Mariyappan Thangavelu - The Indian Express

なお、高跳び競技は銅メダルも、ポリオを克服してパラリンピック出場を果たした、インド人のヴァルン・スィン・バルティ(Varun Singh Bhati)選手が獲得している。
 


マリヤッパン選手の競技の模様






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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