「どうしておじさんは帽子を取らないの?」おさなごの問いに対する、母親の回答

 

Posted on 22 Jul 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

写真は本日乗車したウーバー車内より。軍用地であるカードキー(Khadki)エリアで商用車に適用される通行税を支払うためにピッタリの金額がなく、わたしもなかったので、通りすがりの車に両替を頼むザッツ・インディア。



「The Better India」で紹介されていた、いわゆる「いい話」。
出典はこのFacebook投稿者「Vinu Mathew」さんとは別の人、「Meghna Athwani」さんという方のようだ。



 

<要約>
乗り合いウーバー(Uber Pool)を利用した時のこと。
若い母親と小さな女の子と乗り合わせた。
ほどなくして、ムスリムの男性が助手席に乗車した。
彼は特徴的な白い帽子(トピー)を被っていたので、幼い女の子は好奇心を抱いたのだろう、母親に「このおじさんはおひさまも出ていないのに、なんでぼうしをかぶっているの?」と尋ねた。
車内は一瞬、何とも言えない沈黙に包まれた。

ところが母親は冷静に、「お母さんもお寺に行くときは、頭にドゥパタ(サルワールカミーズに合わせる大判のストール)やスカーフをかけるでしょう?お年寄りのお客がいらっしゃった時や、あなたのおじいちゃんやおばあちゃんの足をさわってごあいさつ(接足礼/チャワン・スパルシュ)するときも?それが目の前の人を尊敬することになるからよ」

ところが女の子は納得していない様子だ。
「でも、この人が尊敬しているのはだれ?お寺もないし、だれの足もさわってないわ。くるまの中にはお年寄りもいない。いったいだれを尊敬しているの?」

これに対して母親は、あくまで落ち着いて次のように答えた。
「この方はご両親から、会う人たちみんなを尊敬し、大切にするように教えられたの。お母さんがあなたに『ナマステー』を教えたようにね」

きっと、ムスリムの紳士を含めて、車内の誰もが、こんな回答を想定していなかっただろう。
広く一般の人々が、自分の身の回りをこのように捉え、それを子供たちに教えてあげることができていれば、インドは政治家の無用な操作による亀裂や分裂にも動じない国家になっていただろう。

<要約終わり>

母親の深遠な価値観を垣間見るとともに、日頃から様々なことに関心を持ち、考え続けることを想った。
 





    



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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