チェンナイで、路上動物専門救急オートリクシャーを走らせる人

 

Posted on 26 Jul 2021 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

同じ地球に生きる仲間のために躊躇なく動ける人がいます。しかし新型コロナウイルスの感染拡大とロックダウンで、かなりの窮地にあるようです。



まだ一度しか訪れたことのないチェンナイだが、穏やかな人の多い土地柄、このような方がいらっしゃっても不思議はないなと心底納得できる話題だ。

This Hero Turned His Auto Into an Ambulance For Injured Animals

チェンナイ在住のオートリクシャーワーラー、バスカルさんは自車を改造し、過酷な路上生活を送る動物たちを救急搬送するサービス、その名も「声なきを助く(HelpVoiceless)」を2018年から提供している。
以来バスカルさんは怪我をした犬や猫、時には鳥などの動物を乗せ、獣医師のもとへ救急搬送してきた。

それまでの6年間は、人を乗せて走るオートリクシャー稼業と、ハイヤー運転業に従事していたバスカルさん。
ある時、毎晩ボランティアとして市内各所にいる路上の犬たちに餌を与えるため、配車を要請した夫婦のために乗務をしたことが刺激となり、自分もそのボランティアに参加し、自宅近所に棲む75頭の犬たちに給餌することになった。
自らの収入から毎週いくらかのお金を取っておき、犬たちに与えるためのコメや肉を購入、調理は料理人を職業とする妻が担当した。

そのうち、怪我や病気の犬や猫がいるという情報がたびたび入るようになり、また動物の血で車内が汚れるのを嫌い、乗車を拒否するリクシャーワーラーが多いことを知った。

ただしバスカルさんは当時、レンタルしたオートリクシャーを運転しており、しかもオーナーからは断固反対に遭った。
「そこで私はオートリクシャーをオーナーに返し、代わりに自分で購入することにしました。怪我をした子犬が助けを求めているのに、獣医に連れて行ってもらえない光景が、私の中の何かに火を点けたのです。その時、声なき存在を救うことに、私の人生を捧げることを決意しました。まずはオートリクシャーを購入する資金の援助を募集しました。おかげで一部はお金が集まり、友人からの借金を除く残り4万ルピーは、貯金から出すことにしました」バスカルさん。

晴れてバスカルさんのものとなったオートリクシャー、「HelpVoiceless」号の車内は動物専用の救急車として完全に改造され、大型犬用のケージ、子犬用バスケット、猫用キャリーが完備され、水入れとフードを常備している。

バスカルさんの始めた新しいサービスは、口コミとしてソーシャルメディアを通じてあっという間に広まり、立ち上げから1週間も経たないうちに、1日平均4~5回、往復するほどの需要を集めた。

過去3年間で救助した動物は、犬や猫だけでなく、カラスやハトなどの鳥も含めて200匹以上になる。
バスカルさんは路上で瀕死の動物や、生まれたばかりの赤ちゃん動物を見かけたら、無料または格安で診療や予防接種をしてくれる獣医や、市内各所の救助センターに連れて行った。
時には死んだ動物を見つけることもあったが、動物用の火葬場に連れて行き、丁重に弔った。

バスカルさんは生活費のためにも、動物の救急搬送を要請した人に、その交通費を支払ってもらっている。
多い時で月2万ルピーあまりの収入を稼ぎ、家賃の支払いと2人の息子の教育費、食費、オートリクシャー整備費、そして友人からの借金返済に充てた。

ところが新型コロナウイルスの感染拡大により、インド全土やチェンナイはロックダウンされてしまい、収入はほとんどゼロ、そして傷ついた動物たちの救急搬送要請の電話がかかってきても、拒否せざるを得ない日々が続いた。

「家計の収支をやりくりするため、私立学校に通っていた下の息子を公立学校に転校させなければならなくなりました。一方、ロックダウンが緩和されるとすぐにサービスを再開しましたが、未だ週に700ルピーほどしか稼ぐことができていません。これでは動物たちのために十分なケアをすることはもちろん、自分たちの暮らしもやっていけません」バスカルさんは訴える。

元記事には寄附先の詳細も載っていた。

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なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※7月17日付けのメール、件名「海外在留邦人向けワクチン接種事業:接種までの流れ」


●日本に一時帰国してワクチン接種を行うことを希望する方々を対象としてワクチン接種の予約受付を7月19日から開始します。
●インドを含む指定宿泊施設での10日間の待機が必要とされる国・地域からの入国者に対しては、医師等が週に2日(月曜日及び金曜日)宿泊施設を巡回し、接種希望者に対して接種を行うこととなります。

1 7月19日正午(日本時間)から、在留先でのワクチン接種に懸念等を有する海外在留邦人等を対象とした新型コロナ・ワクチン接種事業のインターネット予約受付を開始します。本事業での接種を希望される方は、特設サイトを通じて事前の予約をお願いします。
なお、特設サイトへのリンクは、予約受付の開始と同時に外務省海外安全HP(https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/vaccine.html)に掲載いたしますので、そちらを御確認ください。

2 インドを含む指定宿泊施設での10日間の待機が必要とされる国・地域からの入国者に対しては、医師等が週に2日(月曜日及び金曜日)宿泊施設を巡回し、接種希望者に対して接種を行うこととなりますので、「巡回接種予約枠」で予約を行ってください。(巡回接種枠を予約できなかった方及び待機期間後に接種を希望される方は空港の接種会場で接種いただきます)。
(ご参考:接種までの流れ)
https://www.mumbai.in.emb-japan.go.jp/files/100213787.pdf

【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp

=== 転載終わり ==


☆本日の1曲☆

 






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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