英ロイヤルウェディング来賓に、ムンバイーの女性による女性のための財団

 

Posted on 19 May 2018 21:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh

メガンさんの、このサリー姿はとっても好きです。



本日は、英国王室のハリー王子とメガン・マークル(Meghan Markle)さんが、晴れてサセックス公爵夫妻となったロイヤル・ウェディング当日ということで、いつもはつけっぱなしにしているBBCラジオだが、さすがに終日その話題ばかりだと食傷してしまうので今日は切り、代わりに映画「バーフバリ」のサウンドトラックを聴いている。

ところがたまたまSNSを徘徊していたら、新婦であるメガンさんが「結婚の贈り物の代わりに、インドで安価なサニタリーパッドを作っている団体に寄付を」と呼び掛けているという記事を一瞬どこかで見かけ、気になった。
さっそくBBCウェブサイトにアクセスすると、次の動画を見つけた。

The Indian sanitary pad workers going to the royal wedding - BBC

動画には、光沢のある高級そうなサリーを鏡の前で合わせる、うれしそうにはしゃぐ女性たちがまず映し出される。
しかし、「日々の仕事は、華やかな世界からはおよそかけ離れたものだ」というテロップとともに、ムンバイーの低所得世帯へ安価なサニタリーナプキンを売り歩く彼女たちの姿をカメラが追っている。

その団体とは、マイナ・マヒラ財団(Myna Mahila Foundation)という。
ムンバイーに拠点を置く、この財団は、英国王室公認の慈善団体となっている。

Myna Mahila Foundation - The Royal Household

詳しい記事を、ハフィントンポスト・インディアで見つけた。

Inside Myna Mahila, The Indian Charity Transforming Women's Lives That's Been Invited To The Royal Wedding - Huffpost India

ハフポスト記事の1枚目には、車座になる人たちの中で、ミーガンさんが着るすがすがしいサリー姿がとりわけ目を引く。
エレガントな普段着サリーの見本のようで、こんな風にさらりと決まればいいなという理想のスタイルだ。

設立者のスハニ・ジャロタ(Suhani Jalota)さんも若く、愛らしい。

記事によればスハニさんは2016年、女性向けファッション雑誌「グラマー(Glamour)」が選ぶ、影響力のある女子大生を表す「カレッジ・ウィミン・オブ・ザ・イヤー賞(College Women of the Year)」を受賞した。
しかしそのことがきっかけで、ハリウッドスターであり、本日サセックス公爵夫人となったメガン・マークルさんとの深い関係の始まりとなるとは想像もしていなかった。

当時21歳で、米ノースカロライナ州デューク大学に通う学生だったスハニさんは、現在ムンバイーで最も貧しいとされる地域に住む女性たちに、手頃な価格でサニタリーナプキンを販売し、女性たちの保健衛生の向上に取り組むマイナ・マヒラ財団(Myna Mahila Foundation)の創設者だ。

本日、新しい公爵夫妻は結婚式への招待客のうち、贈り物を考えている人に対し、2人が選んだ7つの慈善団体に寄付してくれるように呼び掛けた。
スハニさんの財団は、メーガンさんから選ばれて、そのひとつに入ったのだ。

メーガンさんとスハニさんとの出会いは、グラマー誌から選ばれた10人の女性たちを主賓としてニューヨークのホテルで開催されたパーティーの場だった。
スハニさんはこの受賞により、2万ドルの賞金を活動資金として獲得、これを月経に関する知識の乏しさから疾病を患ってしまう女性たちのために、安価なサニタリーナプキンを製造する仕組み作りに活かすことになる。

2014年に実施された調査によれば、初潮を迎えたたため、サニタリーナプキンを買うお金がなかったり、また月経のことを周囲に話すことをタブーと思い込んだりしているなどの理由で、2,300万人もの少女たちが学業を続けることができなくなっているという驚愕の事実が浮き彫りになった。

メーガンさんはスハニさんとの出会いをきっかけにマイナ・マヒラ財団と関わることになり、2017年には実際にムンバイーの工場を訪れ、その時の様子を次のように、タイム誌に寄稿している。

「スラム街にあるマイナ・マヒラでは、従業員の97%がやはりスラム街に住んでいる。このようにして、ノーベル平和賞候補者のジョッキン・アルプータム(Jockin Arputham)博士が私におっしゃった言葉を借りれば、貧困のサイクルを断ち切り、誰もが教育を受けられるようにするシステムを作っている。さらに、女性を雇用することで、月経時の衛生管理について家庭で話し合うきっかけを開き、人知れず悩む必要がなくなり、また自分の娘たちを学校に送り出すことができるようになっている。」

ミナ・マヒラ財団では現在、15人の女性を雇用して低価格のサニタリーナプキンを製造、さらに20名の女性たちを、ムンバイーの中でも人口の密集したスラム街へのサニタリーナプキン販売要員として採用している。
このうちの実に9割が定期購入を選択、財団では2018年末までに、定期購入者の数を1万人にすることを目標にしている。

今回、ロイヤルウェディングに招待された財団の関係者には、スハニさんのほかにも工場や営業で働く女性たちも含まれ、初めて飛行機に乗る者もいるという。
 





      



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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