撮影の舞台となった村のトイレ事情に一肌脱いだ、映画の子役ヒロイン

 

Posted on 08 Mar 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

インドには、日本には、世界には、その行動によってわたしたちに多くのことを教えてくれる偉人たちが、これほどたくさんいます。



深刻な大問題が多数顕在するインドでは、次々と手強い敵をなぎ倒す「バーフバリ」ばりのアクション映画ヒーローが、現実世界でも活躍している場面が報道されることも、よくある。
中でも彼女は、最年少かつ最も勇気ある映画ヒーローかもしれない。

「The Times of India」電子版が、14歳の子役俳優が、撮影で滞在した農村のトイレ事情改善に尽力していることを紹介していた。

Ek real katha: Girl offers movie fee to build loos - The Times of India

プラティヤクシャ(Prathyaksha)さんは、農村のトイレ事情に焦点を当てた実話に基づく社会派作品として、まもなく公開予定のカンナダ映画、その名もずばり「Sandaas(サンダース、トイレの意味)」に、実在するマッランマ(Mallamma)さん役で出演した。

カルナータカ州コッパル(Koppal)県ダナプラ(Danapura)村に実在するマッランマさんは15歳の時、3日間断食をして、両親にトイレを作るよう説得したことで、国内で一躍有名になった少女だ。



 

ベンガルールの中学校(クラス9:小学校から数えて9年生)に通うプラティヤクシャさんは、映画撮影のために40日あまり滞在したダナプラ村で、なお続く劣悪なトイレ事情を目の当たりにした。
そこで、まるで映画のヒロインがそのままスクリーンを抜け出したかのように、自分が得た映画出演料、およそ10万ルピーを、トイレの建設費用として、すべてこの村に寄付することを決意した。

ダナプラ村の住民、およそ300世帯の80%が、いまなおトイレのない暮らしを強いられている。
「国民皆トイレ」を目指すインド政府からは、トイレを設置した家庭に1万ルピーの補助金が出ることになっているが、そもそもトイレを設置する費用がない家がほとんどだ。

プラティヤクシャさんの行動に触発され、映画監督のアジェイ・クマール(Ajay Kumar)氏を筆頭とする他の出演クルー全員も協力し、村内100カ所にトイレを建設すると発表している。

若くして映画に主演するような人物は、やはり心意気が凡人とは本質的に異なるのだな、ということをしみじみと考えさせられた。





        



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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