テーランガーナー州で、農薬を使わないで効果的に害虫を駆除する取り組み

 

Posted on 16 Aug 2017 23:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

つくづく、農業ほど様々な要素が噛み合って成立している産業もないなと思います。日々いただいている野菜たちに感謝の気持ちが深まります。



※日本への一時帰国時に母が心を込めて作ってくれたビリヤーニとタンドゥーリ・チキン
 

昆虫の性フェロモンの効果を利用した虫害対策を取り入れた有機農業を、ハイデラーバードにあるテーランガーナー州のインド科学大学(Indian Institute of Chemical Technology:IICT)が推進しようとしている。
「The Hindu」が報じた。

How Seduction, and Not Chemicals, Helped Telangana Farmers Reduce Pest Control Costs by Half - The Hindu

IICTの研究グループは、農作物に害を及ぼす恐れのある昆虫の、主にメスが放出する性フェロモンを模倣した化学物質を合成、これを用いて農薬を用いずに虫害を減らす仕組み作りに活かしていきたいとしている。

実際、性フェロモンを利用した虫害対策は、完全な移行は難しいとされていながらも、以前から研究対象となっており、岐阜大学のサイトにも日本語の説明を見つけることができた。

性フェロモンとその防除への応用 - 岐阜大学

合成されたメスの性フェロモンでオスの個体を引きつけて、1センチ長のシリコン製のカップ型をしたトラップに捕えて殺虫するというもの。
オスの成虫を殺すことで、メスの産んだ卵が孵化できなくなり、結果として個体数が減少していくことを狙う。

しかも、このような性フェロモンを利用したトラップの設置は、農薬などの化学物質と比較すると50%以上も低コストとなることも分かっている。
具体的には、ナスやトウガラシなど作物の育成に必要な農薬の費用は1カ月当たりおよそ8,000ルピーとされているが、性フェロモンを利用した方法では1,000ルピー未満に抑えられるとしている。

研究者はさらに、シリコンの代わりに生分解性または環境に配慮した素材でのトラップの開発についても引き続き検討している。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



Share it with


User Comments